空き巣、忍び込み、居空きなどの「侵入盗」が多い博多は要防犯対策地帯
防犯対策の第一歩は、犯罪の傾向を知るということ。それにはまず、私たちが暮らしている福岡ではどの地域でどのような犯罪が多く発生しているのか、といった事情を把握する必要があります。その上で、空き巣、忍び込み、居空き、金庫破り、事務所荒し、車上荒らしなどの「侵入盗(しんにゅうとう)」を効果的に防ぐ策を講じなければなりません。
こちらでは、福岡の北九州・久留米エリアで防犯・セキュリティシステムの販売・サービスを行っているセゾンが、福岡県の犯罪事情などについて解説します。
犯罪発生率で見る治安の良し悪し
人口が集中する都市部ほど犯罪が多い傾向にあるのは世界共通。したがって、犯罪件数だけを比較してみても、どの地域の治安が良くてどの地域の治安が悪いのかといった実態は見えてきません。
そこで注目したいのが「犯罪発生率」という指標です。これは刑法犯として認知された事件の総数を人口で割った値で、2009年の政府統計調査によれば、人口100人あたりの犯罪発生率ワースト3は以下のようになっています。
福岡県内の犯罪発生率ワースト3
1位 | 2.829% | 福岡市中央区 |
---|---|---|
2位 | 2.790% | 福岡市博多区 |
3位 | 2.717% | 北九州市小倉北区 |
やはり大都市圏に集中する結果になっています。「2.829%」という数字は、年間で100人に3人弱が刑法犯罪の被害に遭っているということを示しています。
犯罪発生率に比例して窃盗犯も多い3地域
この不名誉なランキングに登場した中央区、博多区、小倉北区の3地域に共通しているのは、空き巣や忍び込み、居空きといった一般住宅などをターゲットにした窃盗犯罪(=侵入盗)が犯罪発生率に比例して多い点。この地域にお住まいの世帯については、しっかりとした防犯対策が必要と言えるでしょう。
住まいの犯罪
空き巣も深刻ながら、忍び込み、居空きにも要注意
侵入盗には3つのタイプがあります。もっともポピュラーなのが「空き巣」で、これは文字通り家人の留守を見計らって宅内に侵入し、盗みなどを働くことです。このほか、家人が寝静まっている深夜に侵入して盗みを働く「忍び込み」や家人が昼寝や食事などをしている隙に侵入して金品などを盗む「居空き」などもよく知られています。
空き巣も厄介ですが、忍びこみや居空きは家人がいる宅内で行われる犯行なので、万が一犯人と鉢合わせになるようなことになれば、傷害事件や殺人事件に発展する危険性もあります。
施錠していない「無締り」状態での侵入が最多
侵入盗というと、いわゆる「ガラス破り」や「ピッキング」「サムターン回し」などの手口を想像するかもしれませんが、もっとも多いのは無施錠・無締りの状態から侵入を許すというケースです。とくに戸建て住宅やマンションなどの共同住宅では、この無締りからの侵入が目立ちます。防犯対策の第一歩はまず、施錠を確実にすること。犯罪者はつねに「戸締まりの甘い家」を物色していると考えてください。